藤岡孝一展2015~シルクランド画廊2015/10/18 17:02

最初に藤岡孝一作品に巡り合ったのが、銀座のシルクランド画廊でした。以来、ここで藤岡氏の作品展が開催されるたびに足を運んでいます。今回はちょっぴり張り込んで、3点を買い求めました。ちょうど藤岡氏がお見えになり、これらの作品について、直接話を伺うことができました。

潮騒

大きな貝殻の傍らに佇む男性。静かに耳を傾けていると、潮騒の音が聞こえてきます。この作品は、「対話」をイメージして作られたのだそうです。対話の相手は、海であり、自然であり、そして自己の奥底から聞こえてくる心の声なのでしょう。

As time goes by

「時が過ぎても」。藤岡氏の好きなスティングの曲のタイトルだそうです。この作品のフォルムは砂時計をモチーフにしたとのこと。見れば、片翼の人物の身体は砂の流れ落ちる漏斗状になっています。なるほど。で、なぜ片翼なのですか、と尋ねたところ、「人は空を飛ぶことはできません。でもイマジネーションがあります。」との言葉。時が過ぎても人は片翼のまま。でも、たとえ片翼でも、人は想像の翼で羽ばたくことができるのです。

Glob

小品ですが、タイトルは「地球」。翼の人がうずくまっているのは、丸い台地。小さな翼ではその全貌を見渡すことはできません。しかし、それは世界のすべてを載せている大地、大いなる地球なのです。想像の翼を広げることで見えてくるもの・・As time goes byと通底するテーマがここにもありました。

藤岡ワールドは、ますます円熟味を増しつつ、新たな世界観を見せてくれます。今回も詩情溢れる作品を心行くまで楽しむことができました。

関連ページ(他の藤岡作品)
Tomorrow
夢の途中
エレジー




コメント

_ 藤岡孝一 ― 2015/11/09 18:33

ありがとうございます。
短くても的確なコメントでした。
側にあって、いつまでも灯台のような存在であってほしいものです。
よろしく。

_ かりずまい ― 2015/11/09 22:57

ご本人からコメントをいただき、恐縮至極です。
私にとって、どの作品も、本当に「灯台のような存在」です。
眺めていると、無言のうちに語りかけてくれる、
何かを求める気持ちをそっと照らしてくれる、
そんな気がします。

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