エスラジ演奏会 in キイトス2011/02/04 23:24

神楽坂のキイトス茶房で、北インド、ベンガル地方につたわる伝統楽器「エスラジ」の演奏会のイベントがありました。もの珍しさから聴きに行きましたが、「エスラジ」だけではなく、「タブラ」、「タンクーラ」という民族楽器を加えたトリオによる演奏会でした。「エスラジ」とは、三味線とバイオリンを組み合わせたような弦楽器で、身をくねらすような、なんとも官能的な音を奏でます。「タブラ」は大小2つの鼓を指や掌で叩く打楽器で、16拍の複雑なリズムを刻みます。こちらはかなり情熱的かつスリリング。エスラジとの掛け合いは、まるで男女のかけひきのようなワクワク感がありました。そして極めつけは「タンクーラ」。これには参りました。「みゅい~ン」「びゅい~ン」という、えもいわれぬ不思議な音色の通奏低音。同じ音を出し続けるドローンという種類の楽器だそうですが、この独特の響きがあのエスニックな空間を現出させるのです。タンクーラの生み出す怪しげな結界の中で戯れる男と女。無邪気に踊っていたかと思えば、濃密に絡み合い、つき離し、そして・・・・。そんな生身の人間の営みを強烈に感じさせてくれる演奏でした。拍手喝采、ブラボー、ブラボー!!

エスラジ演奏会

相田みつを/星野富弘2011/02/11 20:01

雪のそぼ降る中、相田みつをと星野富弘のコラボ展「花の詩画と書の世界」を見に、東京国際フォーラムに行ってきました。今回もいろいろ発見がありました。

相田みつをといえば、あの独特の書体が印象的ですが、本当はものすごい書の達人だったんですね。若かりし頃の氏の書いた端整な字に驚嘆しました。でも、あえて書家の道に背を向けて、自分の信じる道をつき進んでいった。そこで苦心惨憺してあの書体が生み出された。単なるヘタウマなんかではなかったんですね。いやはや恐れ入りました。だからこそ、あれだけの心に染み入る作品になるんですねえ。

そして星野富弘。この人のことも、あまり知りませんでしたが、絵をみてびっくり。そして経歴を見てびっくり。24才の時に事故で頚椎損傷、手足の自由を失ったとあります。そんな境遇を微塵も感じさせない、繊細で精緻な絵とユーモラスな詩。暖かなまなざし。

両氏の作品には、なにか相通じるものを感じます。

ダ・ヴィンチ特別展2011/02/11 20:27

日比谷公園の特設会場で開催されているダ・ヴィンチ特別展。割安の夜間チケットが発売されたので、行ってみることにしました。雪の夜、テント張りの会場は寒かった!
レオナルド・ダ・ヴィンチといえば、あるときは、モナリザや最後の晩餐に代表される画家として、またあるときは、人体解剖図を作成したり飛行機械などを考案した科学者として有名ですが、とにかくその好奇心の旺盛さに圧倒されました。「手稿」と呼ばれるノートが展示されていたのですが、これはノートというより、小さなメモ帳にアイデアを書き貯めたもの。精密な図面やイラスト、細かな文字がびっしり。しかも文字は左右を反転させた鏡文字が使われているといいます。なんというマメさ! あり余る才能を発揮した天才、ダ・ヴィンチ。もし現代を眼にすることができたなら、あちこちを見回してきっとこうつぶやくことでしょう。「そうそう、コレじゃよ。ワシが作りたかったのは!」

ダ・ヴィンチ

猫活?2011/02/13 18:35

神楽坂には猫好きが多いのか、「猫活」なるイベントがあります。これは一体何なのか?毘沙門天前の掲示板にチラシが貼ってあったので、暇にまかせて行ってみました。会場がネコの動物園みたいになっていたらどうしようとドキドキしましたが、幸か不幸かホンモノのネコではなく、写真のネコが沢山出迎えてくれました。

猫活1

どうやら「我が家のネコちゃん」の自慢大会のような企画なのだと判明。ネコの城と化した部屋の中で好き勝手にふるまうネコ達の様子が切り抜き写真で再現されていました。
ふくねこ堂のコーナーでは、ねこグッズが良く売れていて、お姉さんも忙しそう。僕も割とネコ好きな方ですが、この人達の熱気にはとてもかないません。早々に退散することにしました。

猫活2

ピアノとヴィオラのコンサート2011/02/20 22:40

山口研生×松実健太のコラボによるピアノとヴィオラのコンサートに行ってきました。会場はめぐろパーシモンホール。何の予備知識もなく、たまたまヴィオラが面白そうなのと、ペアチケットが安かったという理由で行ってみることにしたのですが、これが大正解でした。山口研生のピアノは気合が入っていたし、松実健太のヴィオラはよく唄っていました。曲目も有名どころとマイナーな曲がほどよく取り合わされ、2時間半飽きることなく楽しむことができました。それにしてもヴィオラという楽器の表現力の多彩さには魅せられました。ヴァイオリンよりやや低めで人間の声に近い音域です。弦で奏でる男性の声と女性の声、といったら良いのでしょうか。ときどき、男性の声と女性の声がハモっているような響きが聞こえてきて、ゾクゾクしました。思わぬ拾いモノをして得した気分。これからも、このコラボのコンサートは続けて欲しいと思います。
ヴァイオリン小

湯島天神梅まつり2011/02/26 20:31

梅まつり1

梅の季節、調べてみたら湯島天神が梅の名所とありました。出かけてみると、境内には「梅まつり」ののぼりがたなびき、縁日の屋台やらイベントやらで大賑わい。なぜか舞台ではリオのカーニバルよろしく踊り子たちが身をくねらせています。なぜに天神さんでカーニバル??

梅まつりダンス

昔ながらの縁日の遊戯「当てもの」の屋台。最近とんと見かけなくなっていましたが、まだあるんですね。懐かしい。
射的

こちらは、薩摩琵琶の演奏。幕末の会津白虎隊の悲劇を、ベベン、ベンと力強く弾いては語り。
薩摩琵琶

梅はちょうど見頃で良かったのですが、お好み焼きやら焼きソバやらのにおいが立ちこめ、淡い梅の香はどこへやら。そんなガヤガヤした雰囲気の中で、この神社で結婚式を挙げたカップルと親族が境内の梅の前で集合写真。きっと賑やかな家族ができることでしょう。

湯島天神


小川美術館・有元利夫展2011/02/27 21:25

小川美術館

最近お気に入りの有元利夫。小川美術館で展示中ということで行ってきました。小川美術館は半蔵門の近く、三番町にあります。シンプルで小ぶりな美術館ながら、さすがにこのエリアの美術館、上品で落ち着いた雰囲気です。有元利夫の画風とゆったりした美術館の雰囲気がよくマッチしていて、心地よく鑑賞することができました。展示されている絵の横にはタイトルも解説も何もありません。ただ絵が額縁に入って並んでいるだけです。しかし、有元の絵は、そんな風に見るのが正解なのかも知れません。ロンドの流れる静謐な空間で、なにやら意味ありげなしぐさをしている有元のミューズたち。儀式のようであり、遊びのようであり、劇のようであり。子供の頃に読んだ異世界の物語がここにあります。現世を忘れて、そんな異世界に溶け込んでいく感覚が、とても心地よいのです。

東京大神宮2011/02/27 22:09

飯田橋から歩いて5分。こんなに近くにあるのに今まで行ってなかった東京大神宮。小川美術館で有元利夫展を見た帰り道に立ち寄りました。「東京のお伊勢様」「大神宮」という割りにはとても小さな神社です。これでは参拝客も大していないだろうと思って入ってみたら、なんと長蛇の列。それも女性ばかりです。聞くところによると、この神社は縁結びの神様だそうです。しかもお伊勢様の出張所、つまり天照大神を祀る神殿というのですから、霊験あらたかなのは間違いありません。そして大神宮の隣には日本最古の神前結婚式場、マツヤサロンが。これは強力なタッグです。

東京大神宮

参拝を終えた女性達は皆こぞっておみくじ売り場へ。ここでは普通のおみくじのほか、「縁結びくじ」とか、「恋みくじ」があって、こちらが大人気のようです(お値段もこっちの方が高い)。う~ん。これは企画としてパーフェクト。意中の人との縁結びを願う女性達の心を捉えるわけです。

東京大神宮2