旧東海道品川宿2011/06/04 22:01

梅雨入り後の週末、幸いにして五月晴れです。どこに行こうか迷いましたが、前々から興味のあった品川宿を歩いてみることにしました。旧東海道沿いに走る京浜急行で、青物横丁という駅があります。この駅名が気に入って、このあたりを歩いてみたら面白そうだなと見当をつけていたのです。
品川駅を降りて、京浜急行の踏み切りを超えると、もう品川宿、旧東海道の始まりです。

品川宿

通りを歩いていると祭囃子が聞こえてきました。きょうはちょうど品川神社の例大祭の日だそうです。通りでは出店に地元の人が集まり、神社に近づくに連れて縁日の賑やかさも増していきます。
品川本陣跡の聖蹟公園では太鼓を積んだ囃子の車が出番待ち。

囃子車

品川神社は旧東海道を少し外れ、京浜急行線の反対側の通りから階段を昇って行ったところにありました。この日は宝物殿も開放され、古くからこの神社に寄進された由緒のある品々を見ることができました。

階段

また通りに戻ってみると、神輿が次々と繰り出していました。若者が担ぐ神輿、子供達の担ぐ神輿、年配の人が担ぐ神輿と、様々な神輿が列をなしていきます。このあたりは人が多く、年齢構成も子供からお年寄りまで層が厚くて活気があります。特に子供達の多さには驚きました。

神輿

品川宿の通りは普通の商店街なのですが、路地裏が随所に残っています。東側の路地裏を通り抜けた向こうは、昔は海岸だったのでしょう。今でも運河の端になっている品川浦では屋形船が沢山見られます。

屋形船

その後、旧東海道の商店街を青物横丁へ。このあたりはとにかく神社やお寺が多く、100mおきにあるといっても過言ではありません。東海七福神のうちの5つが、北品川~青物横丁の3駅の間に集中しています。品川神社(大黒天)の後、荏原神社(恵比寿)、品川寺(毘沙門天)と巡って、青物横丁駅から京急線で帰路に着きました。

荏原神社の恵比寿


パウル・クレー展-おわらないアトリエ-2011/06/18 15:55

クレー展

絵を見るようになった、ごく最初の頃、とにかく部屋に飾れる絵が欲しくて、何も分からないまま絵画ポスターを物色していました。そのとき、たまたま目に入ったのが、パウル・クレーの「花壇」でした。赤や黄色を散りばめたモザイクのような「花壇」は、長い間、我が家の居間に彩りを与えてくれました。そんなパウル・クレーの絵画展が東京国立近代美術館に来るというので、前々から楽しみにしていました。

お気に入りのパウル・クレーですが、実はどんな画家であるのかは全く知りませんでした。スイス生まれ、ドイツで活躍したが退廃的だと批判され、苦労したらしいことを、今回初めて知りました。また、様々な技法を試み、その制作過程を逐一記録した実験家であったことも、少し意外でした。

それでも、パウル・クレーの絵からは、心地よい色彩のリズム、不思議な線のゆらぎ、そして、いたずら書きのようなユーモアを感じます。ここにあるのは「悩み」よりも「無邪気さ」、「理論」よりも「遊び心」。幼いころの好奇心の疼きに似た、原初的な、何か心をくすぐられるような感じといったらよいでしょうか。そこに、パウル・クレーの作品が、こんなにも多くの人たちから愛される理由があるような気がします。

クレー




白山神社 あじさい祭り2011/06/19 17:52

あじさい

今年の梅雨入りは例年より随分早く、このところ週末も天気が悪い日が続いています。つい出不精になりますが、白山神社のあじさい祭りが今日までだったので、出かけてきました。
白山神社は都営三田線の白山駅のごく近く。住宅街の中にある、割と小ぶりな神社です。あじさいも小ぶりながら種類が豊富で、色合いの淡いもの、深いもの、珍しい萼あじさいなど、なかなか楽しむことができした。

不思議な色のあじさい
小ぶりながらも、真ん中が青で花弁が赤紫の鮮やかな色合いのあじさい。

隅田の花火
珍しい額あじさい(?)が売られていました。「隅田の花火」というそうです。

隣家のネコ
白山神社の隣家のネコ。梅雨どきはネコにとっても気だるいのでしょう。塀の上にドテ~と寝そべっていました。

明治神宮 菖蒲苑2011/06/25 19:43

あやめ3

「いずれがアヤメかカキツバタ」。良く似ていて区別が付き難いときに使われる言葉ですが、使われるシチュエーションとしては、「甲乙つけ難い二人の美女の間を視線がさまようさま」、と解説するのが最も正しいような気がします。明治神宮の菖蒲苑は、そんな美しい女性達が大勢咲き誇っていて、こちらの視線はさまよいっぱなし。ところが、アヤメは乾いた草原に咲く花、カキツバタは湿地に咲く花だそうで、この両者が同じ場所に並び立つことはないようです。では、アヤメにもカキツバタにも負けない美しい花の咲く菖蒲(ショウブ)は?こちらは湿地に咲く花です。 

実は、菖蒲には「花菖蒲」とただの「菖蒲」があり、見事な花をつけるのは、「花菖蒲」だそうです。「花菖蒲」はアヤメ科、ただの「菖蒲」はサトイモ科で、まったくの別物です。花も、ただの「菖蒲」は小さくて地味。しかも根元のほうにつくのでほとんど目立ちません。しかし、「花」を除けば「菖蒲」と「花菖蒲」は良く似ているので、このように呼ばれるようになったのでしょう。。

これから、大勢の女性がいる場合は、「いずれがアヤメかカキツバタ、はたまた菖蒲か花菖蒲。」というようにしましょう。このほうがぴったりです。・・・でも、間違っても、「美女揃いの中に一人だけそうでない人がいるさま」などと解説してはいけません。

あやめ2