羽根木公園の梅2011/03/05 19:15

梅の名所、世田谷の羽根木公園に行ってきました。最寄駅は小田急線の「梅が丘」。この駅名の由来は羽根木公園なのでしょうか。小高い丘に梅の木が所狭しと植えられています。ひとくちに梅といっても、いろんな種類があるようです。それぞれに梅の種類を書いたネームプレートがかけられており、勉強になります。中でも見て驚いたのが「見驚」(けんきょう)。梅も見事ですが、名前に驚きました。梅は桜のように豪華絢爛ではありませんが、日本人の「愛でる」心をくすぐるものがあります。雪が白く降り積もったような花から、ほんのり甘い香りがそこはかとなく運ばれてくるのは、寒い冬がようやく溶けて、自然がほころんできた風情を感じさせてくれます。

羽根木公園の梅

下北沢2011/03/05 21:05

小田急線の梅が丘から下北沢まで歩いてみました。下北沢の南、代沢三叉路界隈にはユニークなお店が集まっています。カフェもやってる雑貨屋さん、古時計を集めたアンティークショップ、そして何でもありの中古品のお店。この中古品店は、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような物置小屋。店内に一歩入ると、タイムカプセルから取り出されたような不思議なモノ達で溢れかえっていました。
買い手を待つドール達

正体不明の置物

NOVAうさぎ

フェルメール<地理学者>とオランダ・フランドル絵画展2011/03/05 22:03

フェルメール<地理学者>展

フェ ルメールの絵画展だ、スゴイ、と思って見に行ったら、フェルメールの絵は「地理学者」だけでした。ドイツのシュテーデル美術館が改装するので、所蔵品を初 めて貸し出した展示会だそうで、これが最初で最後かもという非常に貴重な機会と説明がありました。確かに充実した展示内容で、文句を言ってはいけません が、フェルメールが「地理学者」しかなかったのがちょっと残念。そもそも全作品が30数点という画家ですから、1点だけでも見に行く価値は充分にありま す。でもやっぱり、もっとフェルメールの絵が見たい。と思っていたら、Bunkamuraで12月に「フェルメールからのラブレター展」を開催とありまし た。今度は「手紙を読む女」「手紙を書く女」「手紙を書く女と召使」が来るそうです。こちらも是非見にいかねば

東北地方太平洋沖地震2011/03/12 11:02

3月11日午後2時50分頃、巨大地震発生。丸の内のオフィスでは激しい横揺れが数分に渡り、その後も断続的に繰り返されました。建物の被害は無かったものの、居室ではキャスター付きの椅子が動き回り、女子社員の悲鳴が。窓の外では、隣のビルが同じように揺れています。見ているうちに、まるで船酔いになったように気分が悪くなりました。TVをつけると震源地は宮城県沖、太平洋沿岸での大津波警報を繰り返しています。電話・ケータイは不通で外部との連絡が取れません。5時過ぎに帰宅指示が出たので、徒歩で帰宅することにしました。といっても、普段も電車を使わず徒歩通勤していますので、なにも変わりはありませんが。帰宅ルートは皇居の内堀通りから目白通り沿いを飯田橋へ。歩道はかなり広いのですが、移動する人々でごった返しています。ここで自宅の家内と連絡がとれました。ちょうど家内の弟夫婦と子供が合格した大学の下宿先を探しに神戸から上京しており、下北沢で地震に遭ったということです。帰りの新幹線は止まってしまったので、急遽自宅に泊めることにしました。甥っ子の合格祝い(東大!)をこんな形ですることになるとは思いませんでした。昨晩は夜中に何度も余震があり、携帯の緊急地震速報で起こされました。
一夜明け、その被害の大きさが明らかになってきました。マグニチュード8.8という観測史上最大の地震。7m以上の巨大津波で宮城県沿岸部は壊滅状態です。また広範囲で火災が発生。被災地へは自衛隊が出動して救援活動にあたっていますが、現時点で死者・行方不明者は1300人と報道されています。阪神・淡路大震災の経験からすれば、この数字は時の経過とともに刻々と増えていくでしょう。被害に遭われ、亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
3月13日追記:その後、マグニチュードは9.0に修正され、死亡者数も1万人を超えるのは確実とみられています。

震災後の連休2011/03/19 19:02

東北関東大震災から1週間。被災した現地はまだ混乱が続き、福島の原発もまだ危険な状態が続いています。しかし、東京では外は晴天好日。ずっと気の滅入る1週間だったので、気分転換に外へ散歩に出ました。春の風に乗って沈丁花の甘い香りが流れてきます。目白通りを渡って小石川後楽園へ。さすがに桜はまだ咲いていませんでしたが、蕾がしっかりと膨らんでいました。

蕾

震災で亡くなった人、避難所で途方に暮れている人、救助に奮闘している人、原発事故の中、危険に立ち向かっている人。そんな人達のことを考えながら、穏やかな初春の庭園をのんびり巡っているのは、なんとも奇妙な気分です。それに罪悪感を感じるほど善人でもナイーブでもありませんが、今の自分の境遇のありがたさを実感します。こうやって安全なところで安心していられるのは、単に運が良かっただけのこと。周りを見回すと、一見静かなここでも、植物達は春の到来に備えて大わらわで準備しているのに違いありません。

シルエット

夜。今夜はスーパームーン。今年最大の満月で、一番小さいときより14%も大きく見えるんだそうです。部屋の窓からでは見えないので、また外を散歩することにしました。周囲はビル街で空が狭く、街燈もまぶしかったので、飯田橋の陸橋の上でお月見。でも高いところにいるお月さんは、やっぱり小さく見えました。

スーパームーン

岡本太郎記念館2011/03/20 18:14

青山の表参道にある岡本太郎記念館に行ってきました。NHKのドラマになったこともあって、今、「岡本太郎」が一大ブームになっています。「芸術は爆発だ」のフレーズで知られる異色の芸術家、岡本太郎。大阪万博の太陽の塔は、当時も不思議な存在感を放っていたことを覚えています。
記念館は太郎のアトリエがそのまま残されたもので、様々な作品が庭や室内に展示されています。それに混じって、岡本太郎の人形が、あの大きな身振りと見開いた眼で出迎えてくれました。

taro

2階は展示コーナー。太陽の塔の製作風景の写真や資料も多数展示されています。太陽の塔の中に入ったことはありませんが、内部は地球の生命進化の歴史を示す系統樹になっていたようです。ここではそのミニチュアが復元されていました。

生命樹

太郎の作品は皆、荒々しいまでの生命エネルギーに満ち溢れています。「ナンダ、コレハ?」と書きなぐられた何かの下書き。太郎自身、自分の内からムクムクと湧き上がってくる衝動を、何と表現して良いか分からなかったのでしょう。

太郎作品

太郎の作品を見ていると、まるで博物館の生命進化の展示コーナーにいるかのような感覚に襲われます。それはカンブリア紀、生命進化が爆発的に始まり、様々な異形の生物が次から次へと出現したシーンに立ち会っているかのような驚異の念。私達が忘れかけている命の躍動が、そこにあります。原初の生命は、天空に光り輝く太陽を見て、きっと胸を焦がしたに違いありません。自分の中に眠っている、その根源的な衝動を目覚めさせてくれる力が、岡本太郎の芸術にはあります。

太陽の塔

BUYジャパン、BUY東北!2011/03/26 19:35

2011年3月11日、東北関東大震災。誰がこんな大災厄を予想できたでしょうか。被災した人達には、これから日常に復するための、長い長い道のりが待っています。
麻布十番商店街を歩いていると酒屋さんがありました。日本酒の品揃えが豊富です。見てみると、被災した地域の地酒もあります。ささやかながら、被災した人達へのエールを込めて、宮城、福島、岩手の地酒を買い求めました。

東北の地酒
左から、あぶくま(福島県)、南部美人(岩手県)、日輪田(宮城県)

統一地方選挙2011/03/27 17:38

神楽坂の通りに統一地方選候補者のパネル板が設置されていました。原発がまだまだ予断を許さない状況の中で統一地方選をやってる場合かという声もありますが、今やるなら、明らかに「危機に強いリーダー」かどうかが最大の焦点になるでしょう。「福祉」や「無駄の削減」もいいけれど、それより「イザというときに頼りになるどうかか」です。これは、政治信条とは関係ありません。理屈ではなく本能の領域です。しかし、こういうときにリーダーを選び出す日本人の本能の確かさは、歴史的に証明されていると感じます。幕末の動乱期、下級武士に過ぎなかった坂本竜馬があれだけの活躍ができたのは、彼をリーダーと認めた多くの人達がいたからに他なりません。その意味では、今、国政選挙があれば、国民はきっと真のリーダーを選び出すことでしょう。それは政党の党首とは限りません。国民は「総理大臣に○○を!」と声をあげるでしょう。この○○が誰かは想像におまかせしますが・・・。
都知事選に話を戻すと、石原慎太郎氏が出馬表明した直後に東北関東大震災が起こったのは、何かの因縁かもしれません。直裁な物言いをする人だけに、いろいろと物議を醸すのがタマに傷。石原さんのポスターの写真をクリックしてみてください。

石原慎太郎ポスター

ところで、都知事選の常連、ドクター中松は今回もしっかり出馬。この人、キャラクターのイメージが岡本太郎とカブると密かに思うのは自分だけではないはず。

ドクター中松